昭和22年、戦後の混乱の中、日本の未来を深く憂いた金剛禅開祖・宗道臣は、「自信」「勇気」「行動力」「慈悲心」を備えた若者たちを育てることに、その人生を捧げました。開祖は、少林寺拳法の技術を教えるだけでなく、可能性を秘めた弟子たちに対し、数多くの言葉を投かけました。それらの言葉は、慰めや安らぎではなく、若者の心に火を灯し、未来へと踏み出す力を与える激励そのものでした。戦後から大きな復興を遂げた日本ですが、現代においてもなお、将来への不安を抱える人は少なくありません。
そうした現実に目を向ければ、開祖が目指した“理想境”の実現には、いまだ道半ばであることを感じます。創始から今日まで、少林寺拳法の門をくぐった拳士は約180万人。
その一人ひとりに勇気と指針を与えてきた、開祖の珠玉の言葉の数々を、今あらためて、皆さまにお届けします。すべての人の心に、明日への力となることを願って。